犬の診療と予防

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 犬の診療

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 ワクチン

混合ワクチン

混合ワクチンとは、いくつかのウイルスと細菌に対するワクチンが、1本のバイアルに混合されたものです。犬ジステンパー、伝染性肝炎、アデノウイルス2型感染症、パラインフルエンザ、パルボウイルス感染症の5つの病気に対しての抵抗力(免疫力)ををつけて、これらの病気を予防させるものが、5種混合ワクチンです。そして、犬コロナウイルス感染症・レプトスピラ感染症の4つのタイプを加えたものが、10種混合ワクチンです。
 ■基本的に、上記の5種混合ワクチンと10種混合ワクチンからお選びいただきます。うちのワンちゃんには何種混合ワクチンが最適なのか?が疑問な場合には、お問い合わせください。犬種や体の大きさ、生活の範囲等でその仔に合ったものを選択いたしますので、今までに接種したワクチン証明書をご持参ください。
■ワクチン接種のご予約は不要です。
■体調が悪い時を避けて、旅行やペットホテルなどで体調に負担がかかる予定が注射後1週間内ではない時期を選んでご来院ください。
ワクチン後は、安静にし、体調に変化があれば必ずご連絡ください。


 マダニ・ノミ予防

ノミ・マダニ予防

 犬は、ノミやマダニなどの外部寄生虫が感染する機会が多いです。そのため、定期的に駆除薬を投与する予防対策が推奨されます。
 もし、これらの寄生虫が発見された場合や、疑わしい場合には、すぐに病院で診察を受けるようにしましょう。
 ノミやマダニは吸血するだけでなく、伝染病や寄生虫を運んできたりします。

 また、マダニが媒介する人と動物の共通感染症が近年問題になっています。特に、「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」は、人にへの感染例が、近年増加し、注目されています。発熱、消化器症状で重症化し、死亡することもあります。人の生活圏にマダニを侵入させないことが重要になります。そのため、ワンちゃんにマダニに寄生させないことが大変重要になります。
 駆除薬は、皮膚に薬剤を垂らすタイプや、お菓子タイプの飲み薬が主体となります。感染のリスクのある期間に、定期的に駆除薬を投与し予防対策をします。暖房設備の充実から冬でもまれに感染することがありますので、通年予防する方も増えてきました。

ワンちゃんに寄生するノミの問題点

ノミの問題点 

○ほとんどのノミは、人にも感染します。
○ノミアレルギーを引き起こします。尾の付け根や内股に強い痒みによる脱毛や感染がおこります。
○瓜実条虫(サナダ虫)の感染する原因となります。
○人と動物の共通感染症(猫ひっかき病など)の危険性




 

ワンちゃんに寄生するマダニの問題点

マダニの問題点 

○動物に多数感染することは珍しくなく、貧血を引き起こすこともあります。

○バベシアという病気を媒介するため、犬に重度の貧血症状を引き起こします。

○ダニ媒介感染症のほとんどが、人と動物の共通感染症であり、危険な病気が多いです。

※ダニ媒介感染症:ライム病(細菌)、野兎病(細菌)、日本紅斑熱(リケッチャ)、Q熱(リケッチャ)、ダニ脳炎(ウイルス)、重症熱性血小板減少症候群SFTS(ウイルス)

 

 避妊・去勢

 

メスは避妊手術。オスは去勢手術と呼びます。避妊手術は、全身麻酔により卵巣と子宮と摘出する手術です。去勢手術も、全身麻酔により睾丸を摘出する手術です。
初回発情前の生後6ヶ月~7ヶ月が、手術の目安です。できれば初回発情前の方が望ましいです。理由は、初回発情前に避妊手術を行うと高い確率で、乳腺腫瘍の発生を予防できるからです。また、停留精巣のオスは、かなりの確率で停留している精巣が腫瘍化しますので、予防的な去勢手術をおすすめします。(停留精巣とは、正常な位置に睾丸がない状態をいいます。具体的には皮下や腹腔内に精巣がある状態をいいます)
 
 
当院は、痛みを最小限に抑えるために、手術前の数種類の鎮痛剤投与とレーザーメスによる切開を行っています。

ワンちゃんの男の子

去勢手術のメリットとデメリット

メリット 

○将来的に予防が期待できる病気

 ・前立腺の病気(腫瘍や肥大)
 ・肛門周囲の腫瘍(肛門周囲腺腫)
 ・会陰ヘルニア

○発情による食欲の低下の防止

○マーキングの軽減

○尿臭の軽減

○発情による免疫力の低下の軽減

 

デメリット 

○代謝が低下する

○食欲の増加による体重の増加

○子どもが作れなくなる

 

 

ワンちゃんの女の子

避妊手術のメリットとデメリット

メリット 

○将来的に予防が期待できる病気

 ・乳腺腫瘍の発生の抑制(生後半年までの避妊手術)
 ・子宮蓄膿症や卵巣疾患

○発情時の出血のストレスが軽減

○発情による免疫力の低下の軽減



デメリット

○代謝が低下する

○食欲の増加による体重の増加

○子どもが産めなくなる

 

 

 フィラリア予防

 

 フィラリアは、心臓に寄生する20センチ前後のそうめんの様な寄生虫です。フィラリアの幼虫を持つ蚊に刺されることにより感染し、最終的に心臓に寄生する事により、血液の流れが悪くなり全身に様々な症状を引き起こす恐ろしい寄生虫です。
 一度感染すると駆虫が大変で、感染率も高い病気です。心臓が小さい小型犬の場合、1匹のフィラリアが心臓に寄生するだけでも重篤の症状を引き起こす場合があります。
 蚊に完全に刺されないようにする事は困難なため、蚊が発生する期間中にフィラリア予防薬を投与して予防します。犬を飼育されている方は、是非とも予防することをお勧めします。
 錠剤やお菓子タイプの経口薬、皮膚に薬剤を垂らす滴下タイプの薬、1年間予防効果が持続する注射タイプなど様々な種類の予防薬があります。その子に応じたタイプをご提案いたします。


 マイクロチップ

 令和4年6月1日から、改正動物愛護管理法が完全施行されました。
 ブリーダーやペットショップ等から購入された子犬と子猫はマイクロチップが装着されていますので、マイクロチップ情報をご自身の情報に変更する事が義務化されましたので、ご注意ください。
 迷子や、地震等の災害、盗難や事故などによって、飼い主さんと離ればなれになっても、マイクロチップの番号をリーダーで読み取り、データベースで登録された情報と照合することで、安全で確実なペットの身元証明となり、飼い主さんのもとに戻ってくる可能性が高くなりますので、マイクロチップの装着をお勧めします。


 子犬を家族に迎えたら

子犬がお家にやってきたら

 自宅の環境に慣れるまで2〜3日はかかります。この期間は、子犬にとってはじめての経験の連続です。ハイテンションになりすぎてしまったり、環境に馴染むのに時間がかかったりして、知らず知らずのうちに疲れがたまってしまうこともしばしばあります。特に、小さいお子さんがいるご家庭では、子犬を遊ばせすぎてしまう場合が多いので、子犬がひとりでゆっくり休めるような環境を作ってあげることも大切です。その期間は、食事の量や食欲、排便の回数や状態も観察しておきましょう。
 7日ほどで自宅の環境に慣れてきて、子犬の様子が落ち着いてくると思います。なるべく早いうちに、健康診断と糞便検査のために動物病院にご来院下さい。
 はじめてご来院いただく場合には、できればその日にした便(ティッシュや紙で包まずに、ビニール袋やチャック付きポリ袋に入れてきて下さい。)と、今までのワクチン接種証明書をご持参下さい。もしワクチンを接種したはずなのに証明書を持っていないときは、購入したペットショップやブリーダーからもらっておくと良いと思います。子犬のうちは、お腹の中に寄生虫が感染していることが多く見受けられます。場合によっては、人に感染する寄生虫もありますので、小さなお子様や年配の方がいるご家庭は、とくに配慮が必要でしょう。

子犬の予防スケジュール

 

混合ワクチン

子犬の母犬の初乳に含まれる免疫(移行抗体といいます)がなくなる生後2〜3ヶ月ぐらいから、子犬は伝染病やいろいろな感染症にかかる危険性がでてきます。この移行抗体をもっている期間は、それらの病気にかかりにくいという利点はありますが、同時に混合ワクチンを接種しても、効果が得られない時期でもあります。そのため、何回か混合ワクチンを正しい時期に接種することが重要になります。
混合ワクチンとは、いくつかのウイルスと細菌に対するワクチンが、1本のバイアルに混合されたものです。犬ジステンパー、伝染性肝炎、アデノウイルス2型感染症、パラインフルエンザ、パルボウイルス感染症、コロナウイルス感染症の6つの病気に対しての抵抗力(免疫力)をつけて、これらの病気を予防させるものが、6種混合ワクチンです。そして、レプトスピラ感染症の3つのタイプを加えたものが9種混合ワクチンです。
 

基本的なワクチン接種プログラム

はじめてのワクチン 生後6〜8週齢
2回目の混合ワクチン 生後12週齢。または、前回から3週間後
3回目の混合ワクチン 生後16週齢。または、前回から3週間後
2才以降 忘れずに1年に1回の追加接種

このワクチンスケジュールは、あくまで目安です。実際には、来院されたときの状態に応じてスケジュールを組みますので、今までに接種したワクチン証明書をご持参下さい。
 

狂犬病ワクチン

生後90日以上の犬は、狂犬病予防法に基づき、1年に1回の狂犬病予防接種を受けて国に登録するという決まりがあります。しっかりと守りましょう。通常、すべての混合ワクチンのスケジュールが終了して、4週間後が目安です。注射後、受付にて一宮市の鑑札と注射済票をお渡しします。
 

はじめての春を迎えたら

フィラリア検査

生まれた時期によっては、血液検査でフィラリアに感染していないか確認し、予防薬を5下旬月〜12月まで毎月行います。体重に応じて薬の大きさが異なりますので、月に1回体重測定をして、予防薬を処方します。大人になって体重が安定すれば、まとめて処方したり、1年間有効な注射による予防も受けることができます。

ノミ・ダニ予防

4月〜11月まで、月に1回、お菓子タイプの内服薬や首のうしろに滴下する薬で予防します。ノミやマダニは吸血するだけでなく、伝染病や寄生虫を運んできたりします。中には人間にうつる病気もありますので、是非予防しておいた方が良いでしょう。