猫の診療と予防

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猫の診療

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 ワクチン

混合ワクチン

 混合ワクチンとは、いくつかのウイルスと細菌に対するワクチンが、1本のバイアルに混合されたものです。猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、猫汎白血球減少症の3つの病気に対しての抵抗力(免疫力)ををつけて、これらの病気を予防させるものが、3種混合ワクチンです。そして、、猫白血病ウイルス感染症、猫クラミジア感染症を加えたものが、5種混合ワクチンです。
 
基本的に、上記の3種混合ワクチンと5種混合ワクチンからお選びいただきます。うちの猫ちゃんには何種混合ワクチンが最適なのか?が疑問な場合には、お問い合わせください。生活の範囲等でその仔に合ったものを選択いたしますので、今までに接種したワクチン証明書をご持参ください。
ワクチン接種のご予約は不要です。
体調が悪い時を避けて、旅行やペットホテルなどで体調に負担がかかる予定が注射後1週間以内でない時期を選んでご来院ください。
ワクチン後は、安静にし、体調に変化があれば必ずご連絡ください。 


 マダニ・ノミ予防

 猫ちゃんは、ノミやマダニなどの外部寄生虫が感染する機会が多いです。人や同居のペットが室内に持ち込むことがあるため、室内飼いの猫でも感染を完全に防ぐことは難しいです。もし、これらの寄生虫が発見された場合や、疑わしい場合には、すぐに病院で診察を受けるようにしましょう。
 ノミやマダニは吸血するだけでなく、伝染病や寄生虫を運んできたりします。特に、「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」は、猫に感染すると重症化(致死率50%を超えます)しやすく、人へも感染します。発熱、消化器症状で重症化し、死亡(人の致死率は20%ほど)することもあります。そのため、猫ちゃんにマダニに寄生させないことが大変重要になります。 
 駆除薬は、皮膚に薬剤を垂らすタイプが主流ですが、様々な効能や持続期間のお薬があります。感染のリスクのある期間に、定期的に駆除薬を投与し予防対策をします。
 最近は、暖房設備の充実から冬でもまれに感染することがありますので、通年予防する方も増えてきました。

ワンちゃんに寄生するノミの問題点

ノミの問題点 

○ほとんどのノミは、人にも感染します。
○ノミアレルギーを引き起こします。尾の付け根や内股に強い痒みによる脱毛や感染がおこります。
○瓜実条虫(サナダ虫)の感染する原因となります。
○人と動物の共通感染症(猫ひっかき病など)の危険性




 

ワンちゃんに寄生するマダニの問題点

マダニの問題点 

○動物に多数感染することは珍しくなく、貧血を引き起こすこともあります。

○ヘモバルトネラという病気を媒介するため、猫に重度の貧血症状を引き起こします。

○ダニ媒介感染症のほとんどが、人と動物の共通感染症であり、危険な病気が多いです。

※ダニ媒介感染症:ライム病(細菌)、野兎病(細菌)、日本紅斑熱(リケッチャ)、Q熱(リケッチャ)、ダニ脳炎(ウイルス)、重症熱性血小板減少症候群SFTS(ウイルス)

 

 避妊・去勢

 

 初回発情前の生後6ヶ月~7ヶ月前が、手術の目安です。繁殖予定のないネコちゃんであれば、早めに手術を受けることをお勧めします。
 特に外に出るネコちゃんは、異性を求めて外に出ていく事に伴う交通事故や喧嘩による外傷などの防止にも役立ちます。また、室内飼いの雄のネコちゃんの場合には、スプレーなどのマーキング防止にも役に立ちます。屋外によくいく雄のネコちゃんの場合には、喧嘩により、ネコエイズウイルス感染症、猫白血病ウイルス感染症、ネコ伝染性腹膜炎などに感染する確率が高くなります。とくに、ネコ伝染性腹膜炎は、予防方法がまったくありません。避妊・去勢手術によって、繁殖に興味がなくなると、これらの病気に感染する可能性が低くなります。完全に予防するには、手術に加えて、室内飼育をする事をお勧めします。
 
当院は、痛みを最小限に抑えるために、手術前の鎮痛剤投与を行っています。
一宮市内の方は、市から補助金が支給されます。オスで1000円。メスは2000円の補助を受けることができます。(令和4年4月現在)
(この金額が手術料金ではありませんので、お間違いのないようにお願いします。)申請の仕方などは、手術予約時に詳しく説明します。

猫ちゃんの男の子

去勢手術のメリットとデメリット

メリット 

○発情時の鳴き声の軽減

○発情時の脱走の予防

○発情による食欲の低下の防止

○マーキングの軽減

○尿臭の軽減

○発情による免疫力の低下の軽減



デメリット 

○代謝が低下する

○食欲の増加による体重の増加

○子どもが作れなくなる

 

 

猫ちゃんの女の子

避妊手術のメリットとデメリット

メリット 

○将来的に予防が期待できる病気

 ・乳腺腫瘍の発生の抑制
 卵巣疾患の予防

○発情時のストレスが軽減

○発情による免疫力の低下の軽減

○トイレ以外での排泄の軽減

○発常時の鳴き声の軽減

○発情時の脱走の予防

デメリット

○代謝が低下する

○食欲の増加による体重の増加

○子どもが産めなくなる

 

 

 フィラリア予防

 

フィラリア予防(予防期間 5月〜12月上旬)

 フィラリア症は、蚊に刺されて心臓に寄生する20センチ前後の寄生虫により、血液の流れが悪くなり全身に様々な症状を引き起こす恐ろしい寄生虫です。一度感染すると駆虫が大変で、感染率も高い病気です。本来、イヌに多く見られる寄生虫なのですが、猫の場合、10頭に1頭が感染していると言われています。
 
 猫ちゃんのフィラリア症のよく見られる症状は、以下の様な症状です。

咳・呼吸困難・食欲不振・体重減少・嘔吐・失明・けいれん・疲れやすい・突然死。
症状がすごく多岐にわたり、特徴的な症状ではありませんので、他の病気との区別がしにくい病気でもあります。また、わずか2匹のフィラリアが肺や気管支に寄生し、突然死を起こした報告もあります。

 
 蚊に完全に刺されないようにする事は困難なため、蚊が発生する期間中にフィラリア予防薬を投与して予防します。室内飼育の猫ちゃんにも、予防することをお勧めします。その子に応じたタイプの予防薬をご提案いたします。


 マイクロチップ

 令和4年6月1日から、改正動物愛護管理法が完全施行されました。
 ブリーダーやペットショップ等から購入された子犬と子猫はマイクロチップが装着されていますので、マイクロチップ情報をご自身の情報に変更する事が義務化されましたので、ご注意ください。
 迷子や、地震等の災害、盗難や事故などによって、飼い主さんと離ればなれになっても、マイクロチップの番号をリーダーで読み取り、データベースで登録された情報と照合することで、安全で確実なペットの身元証明となり、飼い主さんのもとに戻ってくる可能性が高くなりますので、マイクロチップの装着をお勧めします。


 子猫を家族に迎えたら

子猫をお家にやってきたら

 
 7日ほどで自宅の環境に慣れてきて、子猫の様子が落ち着いてくると思います。なるべく早いうちに、健康診断と糞便検査のために動物病院にご来院ください。健康診断と糞便検査を行った後に、今後、必要なことの予定表を作成します。
 はじめてご来院いただく場合には、できればその日にした便(ティッシュや紙で包まずに、ビニール袋やチャック付きポリ袋に入れてきてください。)と、今までのワクチン接種証明書をご持参ください。もしワクチンを接種したはずなのに証明書を持っていない時は、購入したペットショップやブリーダーからもらっておくと良いと思います。小さいときは、お腹の中に寄生虫が感染していることが多く見受けられます。場合によっては、人に感染する寄生虫もありますので、小さなお子様や年配の方がいるご家庭は、とくに配慮が必要でしょう。

 

予防時期 予防項目
生後1ヶ月 はじめての健康診断と検便(予防計画表を作成します)
生後2ヶ月 1回目の混合ワクチン
生後3ヶ月 2回目の混合ワクチン・フィラリア予防やノミダニ予防
生後6ヶ月頃 避妊手術・去勢手術
2才以降 忘れずに1年に1回の追加接種


子猫の予防スケジュール

 

混合ワクチン

 母猫の初乳に含まれる免疫(移行抗体といいます)によって、子猫は生後2から3ヶ月ぐらいは、感染症から守られています。しかし、2ヶ月から3ヶ月ほどしか、この免疫は続きません。免疫がなくなると、子猫は伝染病やいろいろな感染症にかかる危険性がでてきます。この移行抗体をもっている期間は、それらの病気にかかりにくいという利点はありますが、同時に混合ワクチンを接種しても、効果が得られない時期でもあります。そのため、何回か混合ワクチンを正しい時期に接種することが重要になります。
 混合ワクチンとは、いくつかのウイルスと細菌に対するワクチンが、1本のバイアルに混合されたものです。猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、猫汎白血球減少症の3つの病気に対しての抵抗力(免疫力)ををつけて、これらの病気を予防させるものが、3種混合ワクチンです。そして、、猫白血病ウイルス感染症、猫クラミジア感染症を加えたものが、5種混合ワクチンです。
 

はじめてのワクチン 生後6〜8週齢(1回目)
2回目の混合ワクチン 生後12週齢。または、前回から3週間後(2回目)
2才以降 忘れずに1年に1回の追加接種
 

上に記したワクチンスケジュールは、目安です。実際には、来院されたときの状態に応じてスケジュールを組みますので、今までに接種したワクチン証明書をご持参ください。
 

フィラリア検査  はじめての春を迎えたら

 予防薬を5月から12月まで毎月行います。体重に応じて薬の大きさが異なりますので、月に1回体重測定して、お薬を処方します。首の後に滴下する薬が一般的ですが、内服薬もあります。
 

ノミダニ予防 

4月から11月まで、月1回、首の後に滴下する薬で予防します。
ノミやマダニは吸血するだけでなく、伝染病や寄生虫を運んできたりします。
中には人間にうつる病気もありますので、是非予防をしておいたほうがいいでしょう。